見切りとは、2色成形における、2次材が1次材と2次材の境界線(面)から「漏れ」を制御する内容の事を言います。
このページでは、
食い切り:1次材と金型面の勾配面で、「漏れ」防止する形状の事。
押し切り:1次材と金型型締め垂直面で「漏れ」防止する形状の事。
と表現しています。
型開き方向と垂直方向に立ち壁状の金型構造が噛み合い、合わさる事を食い切りと言います。
2色成形の場合ですと、1次材の形状に対して2次材の形状の合わさり具合によって1次材と2次材との境界を決めることが難しくなってしまいます。
プラスチックは溶融した材料を金型に注入し金型内の製品形状に冷却固化され収縮します。このプラスチックは温度や圧力の変化に伴い、体積が膨張・収縮する特性を持ちます。収縮した製品形状の上に2次材を注入するわけですが、収縮が大きい場合ですと
1次材と2次材の境界線(面)から2次材が狙いのラインからはみ出し(漏れ)てしまいます。2色成形ではこのはみ出しを制御する為に食い切りや押し切りと言った金型で抑え込む構造を設計していく必要があります。
1次成形後、1次材の収縮により、2次材が1次材側に漏れることがあります。
これを回避するために、「1次材」と「2次材」の間に「押し切り」部位の設置が必要になります。押し切りとしては、幅2.0mm x深さ0.5mmが望ましくなります。1次材の収縮防止として、裏面にリブを設置し、収縮止めを図ることがあります。
押し切りの一種で、2色成形において、2次材で1次材を覆いかぶさっている形状の事をここでは「被せ」と表現しています。
乗せ(段違い)とは2色成形において、図のような形状の事をいう。積層形状において、1次材と2次材で金型抜きテーパーを反対に設定が必要になります。